誕生日はホテルで食事

先日夫の誕生日だったので何か欲しいものがあるか聞くと「一緒に飲みに行って奢ってくれたらそれで良いよ」と言うので「そんなんでいいんだ」とちょっと拍子抜けしました。

私は居酒屋と焼き鳥屋をこよなく愛する人間なので、飲みに行くのは大体そのどちらかですが、仕事を再開して約一年ぶりに自分の給料が手に入った事もあるし、誕生日のお祝いなら少しオシャレな所が良いかもな、と街中のちょっと良いホテルでの食事プランをネットで探してみました。

そして、繁華街の高層ホテルで最上階の夜景が綺麗なレストランを予約しました。

当日、夫が「何着て行けばいいかな」と言うので「何でもいいよ。ドレスコードは無いって書いてあったし」と伝えると破れたジーパンを履いていこうとしたので「バカなのか」と止めました。

しかもダメージ仕様という訳ではなく普通に経年劣化で破れ散らかしたジーパンです。

「履きやすいんだけどね」と残念がりながらもチノパンに履き替えた夫と、私もカジュアルな服にちょっとだけアクセサリーをつけて出掛けました。

予約は18時からだったので着いた時はまだ空は明るくて「夜景楽しみにしてたけどもしかしたら帰るまでには暗くならないかも知れないね」と話しながらテーブルにつきました。

夏場って20時頃まで陽が落ちなかったりしますよね。

日中はまだまだ暑いからそんな気がしていましたが、いつのまにか秋に差し掛かっていた様で、段々暗くなって来ていつの間にか窓の外には綺麗な夜景が広がっていました。

でも一番夜景が綺麗に見えたポイントは食事の途中で行ったトイレの窓からでした。

私の後にトイレに行った夫が戻って来た時その事を話すと「僕もそう思った」と言い、トイレに立った時スマホを持って行かなかった事を残念がりました。

最初の乾杯はスパークリングワインでした。

スパークリングワインも好きですが、普段居酒屋か焼き鳥屋にしか行かない身としては乾杯は「生」一択。

なので2杯目は生ビールを注文し改めて乾杯しました。

その後、照明を落としてろうそくの明かりの様なライトが灯った落ち着いた雰囲気の店内で、夜景を観ながらゆったりと食事をし、普段と変わらない様な会話をしながらも楽しい時間を過ごしました。

最後に出されたデザートのケーキの一つには線香花火を逆さまにした様な細長い花火が刺さっていて、パチパチと火花が散っています。

お皿にチョコレートで「Happy Bairthday」と描かれてありました。

そのケーキを前に置いてお店の方が私達の写真を撮ってくれました。

そういえば、最初にネットで予約した時、飲み物の種類が豊富な事と夫が好きな料理がメインである事を基準に決めたコースだったのでデザートはついていなかったんです。

予約画面の中にその会食の目的を選択する質問があって「誕生日」のところにチェックを入れていたのですが、そういう質問があるということは何らかのサプライズがあるんだろうかとちょっと期待はしていましたが、着いた時その事は忘れていました。

席に着いてすぐにお店の方からデザートを追加で注文するかどうか聞かれたので、そう言えばデザートついてなかったなと思い出し「お願いします」と伝えましたが、後になって、もしあの時断っていたらデザートのケーキに施してくれた様なサプライズの演出はどうなっていたんだろうとちょっと不思議に思いました。

帰り道には夫が一度行ってみたかったというラーメン屋に寄ってラーメンを食べて帰りました。

それで一気にいつもの日常に戻ってしまったけれど、やっぱりラーメンはいつ食べても美味しいですね。

何だかほっとしました。