救急車デビュー

先週の土曜日、夫が親戚の用事で実家に帰っていて、うちには私の妹と妹の犬が泊まりに来ていました。

夜2人で鍋を食べていると何となく腹部に違和感を感じ「ちょっとトイレ行ってくるね」と言い席を立ったのですが、あれよあれよと言う間にとんでもない状況に陥りました。

何とかトイレから這い出しそのまま廊下にばったり倒れ動けずいたかと思うと、次の波が来てトイレに戻り、その後また廊下に倒れるという事を繰り返し、部屋に戻ってからも悪寒がして、布団を何枚も着せてもらってもガタガタ震えが止まりません。

4時間近くその状態が続き遂に救急車を呼ぶ事にしました。

家から10分ほどの救急病院に運ばれましたが、よくあるパターンで病院に着いた時にはほとんど痛みは治っていました。

「マズいな」と思いましたが来てしまったものは仕方がありません。

辛うじてまだ薄っすら吐き気がしていたし体力を消耗しているのは事実なので、大人しくぐったりしていました。

でもいつの間にか熱も出ていたみたいで、ストレッチャーを処置室内の感染対策用と思われる一角に移動され、看護師さんから「先にコロナの検査をするので結果が出るまでここにいて下さい。大きな音がしますがごめんなさいね」と言われました。

ストレッチャーの真横には「ゴー」っと音を立てている巨大な空気清浄機の様な装置が置かれていて、確かにかなりの騒音です。

それから先生が来て家での状況を聞かれたり、点滴や幾つか検査をされました。

私はお腹の中のものを全てトイレに流して来ていたので、痛みが引くと段々お腹が空いてきていて「どうしよう。もしこのまま入院になったら少なくとも3日は絶食だろう。今すでにお腹が空いているのに耐えられるだろうか」と考えていました。

すると、心電図を撮りに来た看護師さんが急に「お家にいるのはネコちゃんですか?ワンちゃんですか?」とにこやかに尋ねてきました。

私はハッとして「靴下毛だらけですよね。すみません。ネコです」と恐縮しながら答えました。

その後「でも今日ついているのは犬の毛なんです。妹の犬が来ている時は猫は居間に入れない様にしているんですよ。妹の犬は大人しいんですけど、うちの猫たちが臨戦態勢に入るので」と続けたかったのですが、忙しそうに動き回っている看護師さんを引き止めてまで話す様な事ではないと思い黙っていました。

1時間位ぼんやりと空気清浄機の音を聞いていると「コロナ陰性でした」と言われて、先生からその他の検査の説明を聞きましたが、その若い先生は消化器の専門ではないという事で結局何だったのかよく分からず、入院でもいいし通院でもいいと言われたので迷わず「帰ります」と答えました。

先生は「かかりつけのクリニックの先生は消化器の先生のようなので明日そちらに行かれて下さいね。今夜帰った後治らなかったらまた救急車で来て下さい」と救急隊員の人が聞いたら「そんな簡単に呼ばないでください」と文句を言いそうな事を軽く言い「しばらくはお腹に優しいものを食べるようにして下さい。ゼリーとかお粥とか。ゼリーはいいと思います。ゼリーを食べる様にしましょう」と付け加えました。

翌日かかりつけのクリニックに行くと、改めて検査した後「感染性胃腸炎だと思います」と言われました。

私は前日あまりにも苦しかったので「半年前にも同じ様な事があったんですけどこれってまた繰り返したりしないですか?」と不安感からそう尋ねました。

よく感染性胃腸炎の事を「お腹の風邪」なんて言いますがそんな生やさしいものではないですから。

先生は「大丈夫ですよ。また罹らないとは言えませんが。僕はよく『事故に遭ったと思って』と言うんですよ。予防していれば罹らないというものでもないからですね」と言われました。

おかげでその翌日にオリエンテーションを受ける予定だったジムにも行けなかったし、その後1週間ゼリーとお粥とうどんで過ごしました。

ですが不思議なことに体重はほとんど減りませんでした。

おかげで少しずつ回復したので、今日は病み上がりですが映画を観に行き、居酒屋解禁の予定です。