憧れのショートスリーパー

先日職場での休憩中、同僚が「ここ数年仕事と子育てで忙しすぎて寝る時間がなくて、日中も朦朧として何をしていたか思い出せない時があるんですよ。なのでショートスリーパーになろうと思って頑張ったんですがダメでした」という話をしていました。

思わず「ショートスリーパーってなろうと思ってなれるものなの?」と聞くと笑いながら「いいえ、なれません」との返事が返って来ました。

ですよね。

若い頃「こういう手順を踏んだらあなたもショートスリーパーになれる」みたいな本が出回っていて、私も試してみた事がありました。

当時は7〜8時間寝てもまだ寝足りなくて、それでも子育てに仕事に学校にと、時間がいくらあっても足りなくて、もし睡眠時間が3時間で足りるのならば5時間くらい時間に余裕が出来る、と本気でショートスリーパーになりたいと考えていました。

そこで数日、本に書いてある通りにやってみました。

睡眠時間を毎日少しずつ短くしていき、最終的には3時間睡眠にする、そんなやり方だったと思いますが、日中頭がぼんやりしてまともに活動できる状態ではなくなり早々に諦めました。

後から知りましたが、ショートスリーパーってある種の遺伝子を持っている人で体質的なものなので、慣れや気合いでなれるようなものではないそうです。

今まで私の交友関係の中でショートスリーパーを自認している人はいなかったので、実際はどんな感じなのかよくわかりませんでした。

でもブログを始めてから、いつも読ませて頂いているブロガーさんにショートスリーパーと思われる方がおられて「現実に存在したんだ」と密かに驚いていました。

そしてその方は睡眠時間が短くても日中朦朧とすることもなく頭脳明晰という印象で、やはり私の努力は無駄だったのだとわかりました。

一般的には歳と共に眠りが浅くなったり長時間眠れなくなったりするようです。

40代の頃学生時代からの友人宅に泊まった時、「夜中に何度か起きてトイレ行くから起こしたらごめんね」と言われて、そうか、私達もそんな歳になったんだなと思いましたが、50代になった今でも私はのび太並みの寝付きで眠りにつき、基本的には朝まで起きる事なく、毎朝眠気と闘いながら力を振り絞り布団から這い出るという生活を送っています。

しかも夜9時には眠たくて仕方がなくなるのでそれから朝まで寝ると一日9時間位寝ている事になり、もはやロングスリーパーなのでは?と疑っています。

それでも更年期症状が出始めた頃は私にも眠れない時期が訪れ、疲れているのに全然眠れないし、起きて何かをする程の元気もなく、眠るのにも体力が必要なんだと実感しました。

「眠れないって辛いんだな」とこれまでの快眠自慢を反省しつつ、不眠に効くと言われる食べ物や体操なんかを試しながら過ごしていましたが、更年期症状が軽くなると共に、いつの間にかまた眠れるようになっていました。

失いかけて初めて、日々の快眠がどれ程有り難く得難いものであるかを思い知らされました。

本当に眠れないのは辛かったです。

その辺、ショートスリーパーの人はどうなんでしょう。

それが普通ならば辛くはないんでしょうか。

人生で使える時間が長くなって有意義に過ごせているのでしょうか。

睡眠中に記憶を整理したり定着させたりすると言いますが、その辺に支障はないのでしょうか。

短い睡眠時間の間に体を休めなければいけないので夢を見る時間はないんじゃないでしょうか。

疑問は膨らむばかりです。