空を飛ぶ夢

「大人になると空を飛ぶ夢を見なくなる」って聞いたことはないですか。

私も子供の頃から時々空を飛ぶ夢を見ていましたが、そういえば今ではさっぱり見なくなりました。

元々夢の中でもそんなに高く飛べるわけではなく、せいぜい一軒家を飛び越せないくらいの高さ。

もしくは膝下くらいの高さをジタバタしながら、一生懸命前に進もうともがいていたりで、地上を見下ろしながら鳥のように優雅に飛び回るというような夢は見た記憶がありません。


最後に空を飛ぶ夢を見たのは、たしか40代前半だったと思います。

その夢の中で私は「空を飛ぶ」という資格を取るために夜間講座に通っていました。
その講座が3か月で3万円だったことを何故かはっきり覚えています。

これらの意味することは一体・・

夢の意味を読み解こうとするならば、私は子供の頃から冒険をせず、時には地を這うように地味に生きてきて、ついには夢をお金で買おうとするような人間になってしまった、という事でしょうか。

何だか、虚しい。

先日ふとそんな事を考えて、夫に「空を飛ぶ夢って大人になったら見なくなるよね」と話しかけると「そうなんだ。空を飛ぶ夢、見たことない」と言う返事が返ってきました。

私は驚いて「え?空飛ぶ夢見た事ないの?一回も?」と尋ねましたが、夫は特に動じる様子もなく「うん」と答えました。

なるほど、私の常識が全ての人の常識ではありませんでした。

それなら私は面白い夢を見る事が出来ただけでも良かったな、と思ったのでした。