カラオケの音程バー

昨日昔の職場の後輩と飲みに行きました。

歳はひと回り離れていますが、職場が変わってもずっと付き合いが続いている気の合う女性です。

コロナ以降会えていなかったので久しぶりの再会で、昼から居酒屋で飲み始め、夕方からカラオケに行きました。

2、3曲歌った後、採点形式に変更すると、画面の上に音程バーが出現しました。

正確に歌えているか判定されるアレです。

カラオケもかなり久しぶりだったので音程バーは初めての体験でした。

私にはいつも調子が乗って来ると歌う歌があり、今回もその曲を入れました。

音程バーを見ながら普段通りに歌っていると、サビの部分で音程バーの少し下にオレンジ色のラインが数箇所入る事に気がつきました。

私の歌う音程が微妙にズレているという事です。

2番目も同じでした。

歌い終わって、手拍子しながら聞いてくれていた後輩に「私ずっと間違って覚えてたのかな。なんかズレてたね」と言うと、「10年前からそうでしたよ。ずっとそう思ってました」と即答されました。

思わず絶句し「教えてくれたら良かったのに」と言うと「良いんですよ。ずっとそれでやって来て何も問題はなかったんですから」と笑顔でさらに追い討ちをかけられました。

今まであちこちで歌っていたのにみんなそう思ってたんだと考えると、調子に乗って大きな声で歌っていた自分が恥ずかしくなり両手で顔を覆いました。

でも「いや、今間違いに気付けて良かった。もう一度曲を聴き直して次に来る時までに修正しよう!」とふいに闘志が燃え上がり、後輩に「次は完璧に歌うからね!」と謎の宣戦布告をし再会を誓いました。

とは言え、私もカラオケに行って他の人に音程のズレを指摘したことはありません。

言いづらいのもあるけど、単純にどうでもいいですもんね。素人の歌う歌なんて。

ましてや楽しければ良いという刹那的な空間でそんな事を指摘しようとする人はまずいません。

なので音程バーに出会えて良かった。

特に人から怒られる事が少なくなった年代には、時には厳しい事を言ってくれる存在が必要ですからね。