心配と言う呪い

物騒なタイトルですみません。

唐突ですが、誰かに「呪い」をかけた事はありますか?

「呪い」って、呪いたい相手にそれなりの不利益を与えたいと思っても、呪われた相手が自分が呪われている事を知らなければ効果は望めないと聞いた事があります。

相手が人づてに自分が呪われている事を知って初めて、「呪い」はその効果を発揮するんだそうです。

人を呪うほどの悪意が自分に向けられていると知れば怖くてそれだけで心が病みそうですし、身の回りに起こる全ての事を「呪い」と関連付けてしまうようになれば平和な日常生活は送れなくなりますから。

この様に「セルフ呪い」にかけられる状態が正当な「呪い」の在り方だと思います。

厄介なのは、呪う相手に対して悪意なくかける「無自覚呪い」でしょうか。

何が厄介かというと、この人は相手に愛情があると思っています。

そのため強力な「呪い」である「ザ、心配」の威力に気付いていないのです。

「ザ、心配」には、「もし失敗したらどうするの?」や「お願いだから危険なことはしないで」「あなたのために言っているのよ」などの呪文がありますが、実はその呪文には「私を心配させないで」もしくは「私を失望させないで」という隠れメッセージが付随している事があり、それが一番ダメージが大きいんですよね。

ジワジワと効いてきて気力を奪っていきますから。

人は悪意には心を閉ざしてガードする事が出来ても、好意に心を閉ざす事はなかなか出来ないのでこの「呪い」はかなり効果的です。

上級者になると好意の仮面を被って「ザ、心配」を繰り出しコントロールしようとしてくるので益々注意が必要です。

実際私も無自覚に呪いをかけたりかけられたりしていると思います。

人生ってそんなものかもしれないけど、ちょっと意識したらどちらも少しは防げるかもしれない、最近そんな事を考えています。